閉じた二人(3)
この高齢親子の生活を外から
ちょっと見すれば、娘サイドの
奉仕的側面が映るかもしれぬ。
でも、実際はそんな
単純な話でないのは
わたしが一番知っている。
*
今のわたしは
「介護するヒト」の役割しか
自分の居場所を見つけられない。
いわば、依存状態
なのである。
おまけに実家に家賃を払う
でない、居候をしているのだから
これくらいの“対価”を提供する
のは当然という見方もできよう。
*
そんな「実家に置いてもらって
いる」身でありながら、満足に
母の世話もできないでいる。
最低限のこと、身の回りの世話や
公的介護サービスのアレンジは
しているけれど、言ってみれば
「それだけ」なのである。
もっとあれこれやってあげられる
ことはあるはずだけど
(昔の写真を見てお喋りしたり
塗り絵やドリルを一緒にやったり
考えればいくらでもある)
現状、これ以上の
サポートは精神的にも
体力的にもムリムリムリ
と思ってしまう。
*
またわたしは
母とは全く関係ないところの
とある人間関係で、かなり
精神をまいらせており
それはわたしの体調に直結し
感情の起伏にも大きく作用し
母に大いに迷惑かけている
自覚がある。
(老母にとっては、なんで
娘がしんどそうにしてるのか
まったく想像できんだろう)
超々々々
間接的な八つ当たり!
*
家族介護に限界あるのは
少し見聞きしているし
「完璧」を目指してる
つもりはないの。
ただ、自分の都合で
母を不利な状況においやる
(=気持ちよく生活できない)
のは
極力避けたいのだ。
あ~~~
そのためにはわたし自身が
少しでも元気になることですぞ~。