閉じた二人(3)

この高齢親子の生活を外から
ちょっと見すれば、娘サイドの
奉仕的側面が映るかもしれぬ。

でも、実際はそんな
単純な話でないのは
わたしが一番知っている。



今のわたしは
「介護するヒト」の役割しか
自分の居場所を見つけられない。

いわば、依存状態
なのである。

おまけに実家に家賃を払う
でない、居候をしているのだから
これくらいの“対価”を提供する
のは当然という見方もできよう。



そんな「実家に置いてもらって
いる」身でありながら、満足に
母の世話もできないでいる。

最低限のこと、身の回りの世話や
公的介護サービスのアレンジは
しているけれど、言ってみれば
「それだけ」なのである。

もっとあれこれやってあげられる
ことはあるはずだけど
(昔の写真を見てお喋りしたり
塗り絵やドリルを一緒にやったり
考えればいくらでもある)

現状、これ以上の
サポートは精神的にも
体力的にもムリムリムリ
と思ってしまう。



またわたしは
母とは全く関係ないところの
とある人間関係で、かなり
精神をまいらせており

それはわたしの体調に直結し
感情の起伏にも大きく作用し

母に大いに迷惑かけている
自覚がある。

(老母にとっては、なんで
娘がしんどそうにしてるのか
まったく想像できんだろう)

超々々々
間接的な八つ当たり!



家族介護に限界あるのは
少し見聞きしているし

「完璧」を目指してる
つもりはないの。

ただ、自分の都合で
母を不利な状況においやる
(=気持ちよく生活できない)
のは

極力避けたいのだ。

あ~~~

そのためにはわたし自身が
少しでも元気になることですぞ~。